脆弱性情報

CISA、Langflow・Tomcat・N-centralの深刻な脆弱性を「悪用確認済み」リストに追加

米国CISAが2026年8月、3件の脆弱性を積極的に悪用されているとして警告。AIワークフロー基盤「Langflow」のRCE脆弱性はCVSSスコア9.8の最高水準で、日本企業も即時対応が求められます。

喜村 圭佑編集責任者更新 5

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CISA、Langflow・Tomcat・N-centralの深刻な脆弱性を「悪用確認済み」リストに追加

THREAT GAUGE算出基準

IMPACT影響範囲9.0
URGENCY対応緊急度9.5
EXPLOIT悪用の容易さ9.8

LangflowのCVSSスコア9.8、認証不要のRCEで野放し悪用が確認済み

01 · Overview

ニュースの概要

米国のサイバーセキュリティ機関CISAは2026年8月5日、「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」に新たに3件の脆弱性を追加しました。なかでも注目されるのは、AIアプリ開発基盤として急速に普及している「Langflow」に存在するコードインジェクション脆弱性(CVE-2026-9198)で、CVSSスコアは満点に近い9.8という極めて深刻な評価を受けています。

今回追加された脆弱性は、Langflow、Apache Tomcat、N-centralの3製品に関するものです。Langflowの脆弱性は、認証なしに攻撃者がリモートから任意のコードを実行(RCE)できるという非常に危険なものです。認証が不要ということは、インターネットに露出しているシステムは誰でも攻撃できる状態に等しく、侵害までのハードルがきわめて低いといえます。

KEVカタログへの掲載は、CISAが「すでに実際の攻撃で悪用されている」と判断したことを意味します。米国では連邦政府機関に対して期限内のパッチ適用が義務付けられますが、日本の組織においても同カタログは重要な優先度判断の基準として活用されています。

Langflowは、AIエージェントやLLM(大規模言語モデル)を活用したワークフローを視覚的に構築できるオープンソースツールで、国内でも開発者やスタートアップを中心に導入が広がっています。自社システムにLangflowを組み込んでいる場合は、外部からのアクセス経路の有無を早急に確認することが必要です。

Apache TomcatおよびN-centralについても詳細は原文報告に基づくものですが、いずれも広く利用されているミドルウェアや管理ツールであり、影響範囲は広いと考えられます。これらの製品を利用している組織は、ベンダーの最新情報を確認し、パッチ適用を急ぐべきです。

CVE番号
CVE-2026-9198(Langflow)
CVSSスコア
9.8 / 10.0(最高水準)
攻撃条件
認証不要・リモート実行可能
警告機関
米国CISA(KEVカタログ)
警告日
2026年8月5日
対象製品
Langflow / Tomcat / N-central

情報源: The Hacker News(2026年8月5日報道)をもとに編集部が日本語で解説・再構成しました。

02 · Analysis

詳細な原因解説

Langflowの脆弱性(CVE-2026-9198)の根本原因は、ユーザーが入力したデータを適切に検証・サニタイズ(無害化)せずにコードとして実行してしまう「コードインジェクション」の設計上の欠陥にあります。特にAIワークフローツールはユーザーが自由に処理フローを組み立てられる柔軟性が売りですが、その柔軟性が裏目に出た形です。

認証機能が攻撃の防壁として機能していないため、外部ネットワークに公開されているLangflowのエンドポイントは、誰でも悪意あるリクエストを送信できる状態になります。AIツールの普及に伴い、開発環境やプロトタイプ段階のシステムが十分なセキュリティ設計なしに外部公開されるケースも増えており、こうした脆弱性が狙われやすい背景があります。

Apache TomcatやN-centralのような成熟した製品においても、依然として深刻な脆弱性が発見・悪用される事例は後を絶ちません。これは、ソフトウェアの複雑性が増すにつれてセキュリティの見落としが生じやすいことを示しており、継続的なパッチ管理と資産の可視化が組織のセキュリティ維持に不可欠であることを改めて示しています。

03 · Action

今からできる主な対策

明日からすぐ

1週間以内

05 · Forecast

今後起こりうる展開と対策

攻撃チェーンで見るLangflow RCE

攻撃者はどのステップでこの脆弱性を悪用するのか?

攻撃者はまずインターネット上のスキャンツールを使ってLangflowの公開エンドポイントを探索します(偵察)。認証不要のRCEであるため、発見した時点で即座に悪意あるコードを送り込むことができ(武器化・侵入)、サーバー上で任意のコマンドを実行して内部ネットワークへの足がかりを確立します(実行・永続化)。防御側が気づく前に横展開や情報窃取まで進む危険性があります。

AIツール普及がもたらすリスクの連鎖

AIワークフローツールの急速な普及はなぜセキュリティリスクを増幅させるのか?

LangflowのようなAIツールは、非エンジニアでも扱いやすいローコード設計で急速に普及していますが、その手軽さゆえに「セキュリティ設計を後回しにした外部公開」が起きやすい構造があります。開発スピード優先の文化がセキュリティレビューの省略につながり、脆弱なインスタンスがインターネット上に放置される悪循環が生じています。

既存の防御策をどう転用できるか

既存のセキュリティ対策をLangflow対策に応用するには?

既存のWebアプリケーションファイアウォール(WAF)ルールやAPI管理基盤の設定を流用し、Langflowへの不正リクエストをフィルタリングすることが即効性のある対策として考えられます。また、既存のVPN・ゼロトラスト認証の仕組みをLangflowのアクセス制御に適用することで、「認証不要」という弱点を外側から補完できます。

日本企業が今すぐとれる現実的な防御策

最も優先度が高いのは「外部からLangflowにアクセスできる状態を解消すること」です。パッチ適用が完了するまでの間も、ファイアウォールやセキュリティグループの設定で該当ポートへの外部アクセスを遮断するだけで、攻撃のリスクを大幅に低減できます。

社内でAIツールを試験的に使っているチームが、知らずにクラウド上に外部公開インスタンスを立ち上げているケースが「シャドーIT」として見落とされがちです。IT部門はクラウド利用状況の棚卸しを兼ねて、Langflow関連のリソースが存在しないかスキャンすることを推奨します。

06 · AI Prompt

AI対策プロンプト

あなたは社内のセキュリティ担当者です。以下の情報をもとに、[組織種別]の経営層向けに、[脆弱性名]に関するセキュリティ緊急報告メール(日本語)を作成してください。 メールに含める内容: 1. 脆弱性の概要と深刻度(CVSSスコア:[CVSSスコア]) 2. 自組織への影響範囲(利用製品:[対象製品]) 3. 推奨する緊急対応アクション 4. 対応期限の目安 文体は簡潔かつ丁寧にまとめ、技術的な専門知識がなくても理解できるよう配慮してください。署名は[担当者名]としてください。

プロンプトのカスタマイズ

以下を入力すると、上のプロンプトに反映されます。

報告対象の組織の種別(例:製造業、金融機関、スタートアップ等)

報告する脆弱性の名称またはCVE番号

脆弱性の深刻度スコア(0〜10)

自組織で利用している該当製品名とバージョン

メールの署名に使う担当者名または部署名

キーワード

  • Langflow
  • CVE-2026-9198
  • CISA KEV
  • リモートコード実行
  • 脆弱性対応

SOURCES · 参考情報源